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ど素人のテイスティングノート

オールドマッカラン、旨味の秘密はパクサレットってマジ?

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はじめに

タイトルは今流行りのネット記事風に思わせぶりに書きましたが
初めに言っておきますが、マッカランがパクサレット使っていたという証拠は一切無いです!!!

背景

マッカランは何故こんなにも味が変化したのかという話をBAR Aのマスターとしていまして
マスターから、「昔はパクサレットを使っていた、それが禁止になって味が変わった説もある
と教えて頂いたので、調べてみた
(※調べたと言っても、いつもどおりネットの記事を拾い集めてまとめただけなので、間違いを見つけたらこっそり教えて下さい)

パクサレットって何?

名前の由来

  • スぺイン語発音では「パハレテ」と呼ぶ
  • 名前は地域の呼称から来ている
    • シェリー酒の産地ヘレスから北東に行った場所を昔はパハレテと呼んでいた
  • その地域の修道院で作られていた強化ワインを「パハレテ」と呼ぶようになった

どんなもの?

  • 質の低いオロロソシェリーに以下のモノを混ぜて商品化したもの
    • ペドロヒメネス(以下PX)などの甘口のシェリ
    • カラメルヴィノ・デ・コロール (シェリーカラメル PX果汁を煮たもの)
  • 味はクリーム シェリーの廉価版
    • 1980年代のパクサレットは、タンニン、エステル、特に酸を豊富に含んでいた
  • 色は非常に濃い
  • 当初は高品質の甘くて自然なデザートワインだったようだが、後期はブレンドされた甘口(エンド)で酒精強化されたバルクワインへと進化した様だ
  • 1999年の法改正でパハレテそのものが独立した区分とはならず、マラガワインなどの一部に組み込まれたことなどからブランドとしては衰退

ウイスキーとの関係?

  • 1850年以来 シェリー樽の確保が難しくなってきため、英国の樽工房では何度か使った古樽を再活性化させるための手法の一つとしてパクサレットを染み込ませて使っていた時代があったようだ
    • シーズニング樽に、パクサレットを浸けていた
    • 500~1000ml樽に注いで蒸気圧をかけ、蒸気の力で樽板に浸透させていたこともある
    • ウイスキーに直接添加される事もあった
    • 1900年代の初頭までに、同様の処置は英国の樽工房で組み上げたオーク新樽にも施されるようになった
  • スコッチウイスキー協会が1980年代後半から1990年代前半にパクサレットの使用を禁止したそうだが、公式な証拠は無い
    • パクサレット処理されたカスクからのウイスキーは、わずかに硫黄臭と甘い香りがしますが、それだけで、真のシェリー樽熟成の素晴らしいアロマティックな風味は、一切残っていないため、SWAのオーダーというよりも、結果が悪かったためにやらなくなっていったのではないかという予想も...
  • 1990年に、水とカラメルE150a以外の添加物の使用が禁止され、その時点でパクサレットを含むシェリーワインとのブレンドは事実上禁止さた

その他

  • 近年だと、「カスクタイプ:ワイン・トリーテッド・バット」として発売されることがあるみたい

www.musashiya-net.co.jp www.musashiya-net.co.jp e-singlemalt.co.jp

まとめ&お気持ち

  • 要するに、シェリーと称してパクサレット塗って味濃くしていた時代が1990年代まで許されていたって話
  • 思いの外、結構最近までやってたんだなぁという印象
  • 実際にどこの蒸留所がやっていたとか、どこのボトラーがやっていたとか詳細はわからないが、樽屋がやってたなら相当数流通していそうっすね
  • マッカランがやっていたのか、やっていなかったのか、「信じるか信じないかはあなた次第です」
  • 確実に今までシェリー熟成だと思ってパクサレットを口にはしているんだろうなぁ〜
  • 旨くなるなら ワイン・トリーテッド・バット でも パクサレット樽 でもなんでもいいけどわかるようにさえしてくれたら飲むで(^q^)

参考ページ